2月の勝者と塾講師

来年も週休1日が確定。

笑えない状況ですが、特別手当がつき

休みの日の模試出社も法定休日出勤による割増残業代がつくので

まあいいか…。

 

 

こんにちは

労働基準法に敢然と立ち向かう企業で働く社畜こと

larkloveです。

 

 

 

弊社*1ではカンパニー制を導入しておりまして

基本的に僕の所属する中高生部門と小学生部門は別の組織になっているんです。

 

グループの社長

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中高部門の社長*2

小学生部門の社長

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各部門の役員

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かわいそうな社畜たち←僕はここです

 

 

まぁ、こんな感じの組織なんですが

僕にも一応は役職がありまして、教務部門のトップをしています。

教材を作ったり改訂したり、授業カリキュラム作ったり、若手社員の教育をしたりする感じのことをしてます。

 

 

本来、若手社員の教育なんて面倒くさいことはしたくないのですが

新卒採用した社員に社畜としての心得を説くには

僕のような特別手当と残業代が収入の大部分を占めるような奴が望ましいとのことでした。働いた分だけ会社はちゃんと報いるよ!って伝えたいとかなんとか。

 

 

社畜生産の永久機関かよ!

世も末だな!

 

 

 

 

 

とはいえ、僕がこの会社に転職した時は

何とか赤字から黒字に転換できるかどうか

といった状況でしたから

現在のように校舎が増えて安定して黒字になってくれている状況を見ると

愛社精神も少々わきますね。

 

まぁ講師を雇う前に校舎を開校しまくって

僕が4年も週休1日であることの恨みは一生忘れませんけど。

 

 

 

 

そんな感じで働いていたのですが

実は小学生部門は万年赤字で、それを改革すべく

来年度からカンパニー制をやめて、統合することになったのです。

 

と、ここまでは中小企業によくある話で

僕も誰が降格するだのなんだと、社内ゴシップに夢中だったわけです。

 

 

ところが小学生部門の教務課もなんと僕の部門に統合されることが決まり

小学生部門の先生たちを研修し意識改革しなくてはならなくなったのです。

 

大体、生き方自体、あっちにフラフラ、こっちにヨロヨロしている僕が

ベテランの先輩に語るべきことなどありはしません。

 

というわけで、断るためにわざわざ社長に会いに行ったのですが

 

 

「いやですよ!」

「決まったことだから」

 

「オキニの風俗嬢を教えるから許して!」

「家族にばれたからもう風俗いけない」

 

「何が悲しくて40も50もこえたオッサンの研修をしなくてはいけないんですか!」

「お前もそろそろ40だろが!それに30代もいるぞ」

 

「そいつも僕より年上じゃないですか」

「うるさい。お前の説得がなぁ!俺の仕事の中で一番面倒なんだよ!」

 

と社長は聞いてくれず、結局引き受ける羽目になってしまいました。

おかげで来年の公休日を一日削られるというおまけつきでした。

 

 

 

 

とはいえ、引き受けたからにはやらざるを得ず

ひとまず一人一人面談しているのですが

 

 

いや、すごいっすね、中学入試業界。

 

 

保護者の熱量がまず異常。

毎月保護者懇談会とかしてるんですよ。

それで毎月きちんと来るんですからね。

すごいですよ、あの人たち。

 

僕は高校生の医学部進学専門クラスを持ってますけど

親がここまで熱量持っているのは珍しいです。

ただ、中学入試ではこれが当たり前のなのか?怖いくらいです。

 

けれど懇談出席率と合格率って全く関係ないですからね。

むしろ保護者の無理して頑張っているって感情が

子供に対価を求めがちです。

 

ただ、これは講師も共犯ですね。

懇談会を繰り返すことで「面倒見がよい」って簡単にアピールできますし

不合格になった時の保身にもなります。

 

 

そうして生まれるのが

職人系俺様講師なんですよ。

小学生の生徒にとっては塾の先生は初めてでしょうし

保護者も自分の熱量に酔ってますから

たいていは講師の言いなりですよ。

 

そんな状況で自分のやり方を年々更新していく人なんて稀です。

新たな方法を提示したら、本気でキレますからね。

 

ある国語講師なんて、ひどいですよ。

その先生、授業の前に延々1時間もかけて各教室に

その日やる文章を黒板に書いていました

 

「そんなの時間の無駄だから、文章をプロジェクターで写せばいいじゃないですか。

空いた時間で質問対応をして、今の質問対応時間に中学生の授業を入れましょう。」

 

って提案したら、

 

「お前は目先の金で、生徒のためになることを否定するのか!」

 

って激怒してそばにあったゴミ箱蹴飛ばして出ていきましたから。

これ、歳をとって凝り固まった人じゃなくて、まだ30代の人です。

 

ただ、このタイプの講師って集客力のある大手塾から来た人にも多いんですよね。

他が辞めてもまた新入塾生が来ますから

自分がしていることが合っている生徒のみ残って

結局、俺様なやり方についてくる生徒のみで定員になったりするんです。

 

けれどそういった人って、退塾率が悪いので評価も上がらず、結局大手も退職して

うちみたいな中小に流れてくるんですよ。

人事にはもうこんな人たち採らないでほしい。

 

 

面白いのが、このタイプの人たちって、みんな取り憑かれたように「2月の勝者」に

本気で怒っているんです。

彼らは自分のやっていることが高尚で認められてしかるべきものだと考えているから、一応は「フィクションだと思うけど」などと保身しながら、

「生徒のほうを向いていない」「保護者の狂気を駆り立てているだけ」「下位層の生徒を育てるのが教育」「実際自分は偏差値40の生徒を一年で○○中に合格させた」などと本気で怒れるのでしょうね。

 

実際のところ、自分のやり方を変えられず、保身のために保護者に負担をかけて狂気に薪をくべている自分に気が付いていないだけなんですよね。

 

まぁ、何が言いたいかというと、中学入試の場合、東京などの大都市はともかく

地方で塾の選択肢が多くない場合

「大手塾から移籍」とか「中学受験専門で○○年」みたいな講師は選ばないほうがいいですよって話です。

 

 

 

 

 

そして、こんなの相手にしないといけないのが

つらいってことです。

 

*1:こういうとなんかかっこいいよね。塾講師なんかしていると、外部の会社の人とあんまり会わないから、こういった表現に憧れがあります。あと、出張とかも。

*2:以前出てきた嫁と娘に風俗がばれたのがコイツ。偉くなったのです。下半身以外はやり手なんですよ。